短編映画「YORIKO-ヨリコ 」の楽曲制作は3名の音楽家とコラボさせていただきました。
全3回でお送りするインタビューブログの初回アーティストは、宮城県気仙沼在住・シンガーソングライターの熊谷育美さん。
作品との出会い、地元東北への想い、音楽家としての今後の夢などを語っていただきました。
第2回・齋藤めぐむさんインタビューは こちら から
Q この映画の楽曲制作のオファーが来た時、どう思いましたか?
「私でよければやらせてください」と、即答しましたね(笑)
ただし、監督が絶対納得できるものが出来なければ辞退する覚悟のもとで、というお話をさせていただきました。
Q 当初、監督からどのような依頼があったのでしょうか?
またそれを受け取って、どのようなイメージで楽曲を作りましたか?
作品内の挿入歌となる “クリスマスソング ” の制作依頼でした。
「懐かしさを感じるサウンドで、ちょっとジャージーで豪華なイメージ。尺はこれくらいで、ボーカルは男性の方をイメージしている」みたいな内容だったと記憶しています。
あとは歌詞に「あの頃のクリスマス」、「リメンバー」というワードを必ず入れてほしいというお話もありました。
実は監督からそんなイメージをお話いただいている最中に、出だしのメロディが頭に浮かんできていたんです。ミーティング後、すぐにピアノに向き合いスケッチし、翌日には書き終えたんですが、果たしてこれで良いのだろうか?と不安になり、何度も聴き直して、結局何日か後にデモ音源を提出しました(笑)
監督がイメージしやすいよう男性の声に変換した弾き語りのデモ音源を送りましたね。
送った後、すぐに監督から電話がきて「最高!OK!」って言ってもらって。嬉しくて泣きそうでした。
Q 完成まで監督と何度もディスカッションを重ねたと伺いました。
中でも印象的なエピソードがあれば教えてください。
監督のこだわり、情熱の凄み、届けたいメッセージが半端じゃないわけです。その熱量にこちらも全力で応えなくては、と。シンプルで無駄がなく、しかしながら厚みがあり、起承転結のある“クリスマスソング”を目指しました。
監督とディスカッションをした中で、互いに描くクリスマスソングのイメージがフィットしたので、作業はスムーズでしたね。そうそう、撮影日がもう決まっていたので、〆切がなかなか痺れるスケジュールだったのも思い出です(笑)
私は歌詞とメロディを制作しましたが、楽曲アレンジは齋藤めぐむさんに手掛けていただきました。めぐむさんが楽曲に魔法をかけてくださり、めちゃめちゃカッコいいクリスマスソングになりました。
アレンジ、演奏、ミックスなどの作業や、そしてなんとボーカルの渡邉滉介さんのレコーディングなども、めぐむさんがやってくださっているんです。
めぐむさん、映画にも出演していますしね。
サイズ的にはコンパクトなクリスマスソングですが、たくさんのご協力を頂き完成しました。
渡邉滉介さんの歌も最高でした。ワインを飲みながら聴きたい素敵な声。ぜひ、いつかみなさんで「YORIKO-ヨリコ」ライブやりませんか?なんてね(笑)
↑映画の中でクリスマスソングを歌う80年代バンドも東北在住のミュージシャンの皆様に依頼させていただきました。贅沢なバンドです!
(左)岩谷 眞(いわや まこと)さん <ベーシスト>
→秋田県出まれ。東北大学でジャズ研に入部しベースを始める。在学中よりプロミュージシャンとセッションを重ね、現在は仙台市内のライブハウスを中心に活躍。
様々なバンドに所属したり、県外ミュージシャンのサポートなど幅広く活動中。Kano、Mondo Bongo出演中。
(中)渡邉 滉介(わたなべ こうすけ)さん <ボーカリスト>
→宮城県仙台市生まれ。小学生の頃より音楽に触れ、Same cookやDonny hathaway、Frank sinatraなど様々なジャンルのシンガーに影響を受ける。
大学生の頃に、仙台のジャズミュージシャン達との共演を機にジャズに触れ、本格的にボーカルとして活動を始め、現在はJazz、R&B、POPS、SOUL等、幅広いジャンルで演奏活動を行っている。
(右)齋藤 めぐむ(さいとう めぐむ)さん <ピアニスト>
→ プロフィールは次回インタビューページをご覧ください
Q 今回の作品は「オール東北」にこだわった作品だったと聞きました。
一クリエイターとしてこのチームに参画した感想や想いを教えてください。
東北推しの私としては、オール東北のクリエイターの一員になれて光栄でした。それぞれの分野のプロフェッショナルのみなさまと一緒に作品制作できたことの喜びがとても大きいです。良い経験をさせて頂きました。
「YORIKO-ヨリコ」をきっかけに東北にも興味を持ってくださった方が、いつか東北へ旅をしにきてくれたらいいな。
映画ファンのみなさま、ぜひ東北へ。密かな願いです。
Q 音楽家としてこれからの夢や、やってみたいことがあれば教えてください。
今回のような「楽曲提供」も今後どんどんチャレンジしていきたいと思っています。
自分が歌う楽曲以外にもご要望やイメージを音楽で表現してみたいです。
制約の中で制作する音楽は自分自身を引き出してもらえる機会でもあります。
私、楽曲制作が本当に好きなんです。スタジオワークも大好き(笑)
様々な経験を積んで、たくさんの音楽に触れ、日々、精進して参ります。
熊谷育美
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